大人の健康生活ガイド:30代の健康 大人の健康生活ガイド:40代の健康 大人の健康生活ガイド:50代の健康 大人の健康生活ガイド:60代の健康 大人の健康生活ガイド:70代の健康

ウイルス肝炎と医療費補助

 現代最大の感染症がウイルス肝炎であるということをご存じでしょうか。

 肝炎は病気としてはよく知られていましたが、病原体のB型肝炎ウイルスが電子顕微鏡で直接確認されたのが1970年、C型肝炎ウイルスは1989年と案外近年のできごとです。

 このB型肝炎(感染者100∼130万人)とC型肝炎(感染者150∼200万人)は慢性化して肝硬変や肝がんに進むことがあります。どちらも風邪やインフルエンザのような空気感染ではなく、病原体を含む血液が他人の血液に混じると感染するという血液感染症です。

 我が国の肝炎撲滅のための研究や対策は、迅速に目覚ましい成果を挙げて劇的に感染を減らした一方、予防接種によるB型肝炎の感染と血液製剤によるC型肝炎の感染を防げなかったという問題も明らかになりました。

 このような背景から、国、都道府県、市町村、医療保険者、国民及び医師等の責務を明らかにし、肝炎対策の推進に関する指針を策定するなど、肝炎対策の基本を定める肝炎対策基本法が2009年に成立し、一層の肝炎総合対策推進が図られています。

 肝炎対策基本法

B型ウイルス肝炎、C型ウイルス肝炎
 B、C型ともに感染すると肝がんの発症が見られます。特にC型は放置すると肝がんの発症につながる率が高いことが知られています。ウイルス肝炎に罹っているかどうかを検査し、感染していることがわかったときは適切な治療を受けることが非常に大切です。

 しかし、いまでも感染防止対策が十分でなかったあるいはされていなかった時代と重なる40代以上の方にたくさんの感染者(持続感染者、キャリア)がいます。残念なことに初期症状が目立たないケースも多く、自分の感染に気づいていない方が多いのです。40代以上の方は一度自分がウイルス肝炎の検査を受けているかどうか、結果はどうだったかを再確認することが必要です。

無料の肝炎検査とインターフェロン治療費助成
 肝炎対策においては、なるべく多くの感染者を見つけ適切な治療に結びつけるための「肝炎検査制度」と根治の可能性を持つインターフェロン療法(現在は3剤併用療法も含む)への「肝炎医療費助成制度」が実施されています。

 肝炎総合対策の推進(厚労省)
 肝炎総合対策に関するQ&A

肝炎検査制度
 健康保険による定期検診などで肝炎ウイルス検査を受けていない40歳以上の方は、地域の保健所などに相談して「肝炎検査制度」による無料(一部の地域で有料)の検査が受けられます。都道府県ごとの実情に合わせて対策が立てられているので、都道府県、市町村のホームページなどで、「肝炎ウイルス検査」についての取組を調べることができます。医療的な問い合わせや相談などは、保健所や市町村で聞くことができます。また、組合保険などに加入されている場合は検査結果を加入している健保組合で再確認することができます。

 各自治体の「肝炎ウイルス検査」についての取組

肝炎医療費助成制度
 平成22年4月から、肝炎医療費助成制度での自己負担の大幅減額が実施され、併用療法の適用も可能になりました。従来、肝炎医療費助成はインターフェロン治療1回だけでしたが、2度目としてより進歩したインターフェロン治療の効果が医学的に十分高いと認められるとき、各種要件を満たせば2回目の医療費助成を認めることがあるなど、適用の巾が広がっています。肝炎治療にかかる医療費の助成を受ける場合は、「肝炎医療費助成申請書」や「専門医の診断書」などの書類をそろえ申請する必要があります。

肝炎医療費助成申請資料
 以下の書類を整えて肝炎医療費助成の申請をします。窓口は市町村?保健所?
  1. 肝炎医療費助成申請書 申請者などが記入。用紙は申請窓口である市町村または保健所でもらう。
  2. 専門医の診断書 都道府県指定の肝炎専門医がインターフェロン治療が好ましいと判断したときに書いてくれます。不明なことがあれば市町村あるいは保健所で相談しましょう。更に専門的には都道府県指定の専門病院や専門医に相談します。
  3. 保険証(本人の氏名、続柄、生年月日、住所などが確認できるコピー) 本人が健康保険に加入していることを確認します。
  4. 世帯全員記載の住民票 お住まいの市町村で入手。肝炎医療費助成の自己負担額を決める資料になります。
  5. 世帯全員分を合算した市町村税額の所得証明書 ※世帯全員分の市町村税額の合算が23万5000円(年額)以上の場合、インターフェロン治療に関わる月々の自己負担額の上限が2万円になります。世帯全員分を合算が23万5000円(年額)以下の場合、インターフェロン治療に関わる月々の自己負担額の上限が1万円になります。
肝炎治療受給者鉦
 肝炎医療費助成が決定されると「肝炎治療受給者鉦」が送られてきます。インターフェロン治療を受ける際、医療機関で提示すると、インターフェロン治療に関わる健康保険適用内の医療費(自己負担分を引いた医療費)を助成されます。有効期間は原則1年間です。通常の健康保険診療と同様に適用外の差額ベット代、食事代などは本人負担になります。

健康と余命を伸ばそう
 専門家が有効性を認めるインターフェロン治療は根治や病態改善の可能性を持っています。インターフェロン治療の適用の可能性があるかどうかは、肝炎の専門医による診断と判断が必要です。もし、インターフェロン治療の適応がないと判断された場合でも肝硬変や癌の発症・進行を遅らせる対症療法もあります。また、ウイルス肝炎未治療の方も一度検査を行い専門医の判断等を聞くことが大切です。自分の肝炎の状態をきちんと把握できるとともに、今後の対応や日常生活の注意すべきポイントを知ることができる機会になります。
(2012/12/19)
(sa)

10月8日は、糖をはかる日
大人の健康生活ガイド facebook
更新情報配信中!
あなたの年代の“平均余命”
知っていますか??
お住まいの地域の「健康リスク」
“死因別死亡率”
病気別ガイド - 原因・症状・対策 -
あなたの脳は大丈夫?

第11回 読み書き「難読漢字・花偏」

難読漢字の読みに挑戦する問題です。何故そのような漢字になったのか調べてみるのも脳の活性化につながります。(2013/2/20)

 続きはこちら