あなたの医療費の中でクスリ代の占める割合は大きいのではないでしょうか。家計に係わるということで、薬事法の改正で起こるクスリの販売事情の変化をみておきましょう。
病気で医師の診療を受けるとクスリの処方せんが渡され、処方薬局でそのクスリを購入するようになりました。このとき購入するクスリは、医師が使う健康保険適用のクスリで「医療用医薬品」と呼ばれ、国によって薬価(価格)が決められています。保険診療では患者の自己負担が薬価の1?3割になります。
この以外の自分の判断で買って使う風邪薬や胃腸薬などを「一般用医薬品(OTC医薬品)」といいます。
平成18年の薬事法の改正で、一般用医薬品の購入・使用がしやすくなるよう販売制度が見直され、来年度から施行されます。
従来、一般用医薬品は薬剤師のいる薬局が主に販売してきましたが、今回の薬事法改正では、新しい販売者として登録販売者が設けられました。
また、一般用医薬品が安全性(リスク)の程度に従い、第一類から第三類までの3つに区分され、販売者・販売方法が決められています。この登録販売者制度により、多くの人がこの資格を取得し一般用医薬品販売に従事するようになります。
薬局やドラッグストアにおける一般用医薬品の販売量が増え、製品数も増えてくるでしょう。そして、コンビニエンスストアやスーパーなども扱うようになり、風邪薬など一般的なクスリは24時間いつでも買えるようになるようです。
第一類医薬品
副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれのある一般用医薬品のうち、とくに注意が必要なもので、薬剤師が主な副作用など必要な情報を提供した上で販売するよう義務づけられています。
現在、この第一類医薬品は種類が少ないですが、今後スイッチOTCと呼ばれる医療用医薬品の成分を初めて取り入れた一般用医薬品や、ダイレクトOTCと呼ばれる初めての成分が使われて開発された一般用医薬品が、第一類医薬品に区分されることになります。
※OTCとはOver The Counter Drugの略で、カウンターの中に置かれ説明した上で販売されるクスリをさします。
第二類医薬品
副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれのある一般用医薬品で、多くがこの第二類医薬品に該当します。
薬剤師あるいは登録販売者が、極力購入者に対し必要な情報提供をし販売されます(努力義)。薬剤師がいる薬局だけでなく、登録販売者のみのコンビニなど取り扱う店舗が大きく拡がり利便性が高まります。
第三類医薬品
第一類医薬品、第二類医薬品以外の一般用医薬品で、クスリの材料などを広く含み、製品としてはビタミンC含有保健薬などがあります。
ドラッグストアやコンビニエンスストアなどでの一般用医薬品販売が拡がり、風邪薬、胃腸薬やキズ薬などの日常的な薬や漢方薬などが使いやすくなると期待される反面、利用者が「自分で自分自身の健康を管理する」というセルフメディケーションの意識を高めることが求められます。
たとえば第二類医薬品に区分された漢方薬には大変作用の強いものもあり、薬剤師や登録販売者から説明を受けることや、利用者もそれまで使っていたクスリの名前を正確に覚えておき名称を間違えない心構えなども必要になります。
クスリの買い方も、
●自宅近くの処方薬局を「かかりつけ薬局」として決めておき継続的な相談ができるようにしておく。たとえば、複数の医療機関で治療を受けている方は「かかりつけ薬局」を決めることでクスリの飲み合わせチェックを頼むことができる
●キズ薬など手軽なクスリや急ぐときは登録販売者のいるコンビニエンスストアで買う
●あらかじめいろいろ買うときには、薬剤師や登録販売者がいて一般用医薬品を豊富に取り扱うドラッグストアに行く
というような工夫が可能になります。
そして、「悪くなりそうな病気かな」と思ったときは、ためらわずかかりつけ医や病院に行く、「これはいつもの風邪かな」というようなときは、一般用医薬品にするというような上手な使い分けがセルフメディケーションのひとつの要になるでしょう。






都道府県別の健康リスク更新(5/ 18)







