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脂質異常症の性差

「脂質異常症」は、これまで「高脂血症」と呼ばれていた病気で、血液中の悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)や中性脂肪の値が高くなったり、善玉コレステロール(HDL-コレステロール)の値が低くなる病気です。

脂質異常症では、血管(主に動脈の血管)の老化現象である「動脈硬化」が速く進み、結果として心筋梗塞や脳梗塞などの重い病気が起こりやすくなります。動脈硬化の原因として、近年ではメタボリックシンドロームが注目されていますが、脂質異常症のうち「高LDL-コレステロール血症」も重大な原因です。

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この病気も、性別による差が大きい病気として知られています。閉経前の女性は、男性よりも悪玉コレステロールが低く善玉コレステロールは高い場合が多く、閉経とともにこれが逆転します。

そのため、比較的若い世代の女性の動脈硬化性疾患(心筋梗塞や脳梗塞など)発症率は男性に比べて低く、5分の1程度です。そして、加齢とともにその差は小さくなり、70代では約2分の1になります。このことから、「女性は男性よりも10年遅れて血管の老化が進む」とも言われます。

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脂質異常症に対しては、効果の高いスタチンと呼ばれる薬もあり、悪玉コレステロールをしっかりコントロールできるようになりました。おかげで、脂質異常症であっても心筋梗塞や脳梗塞を発症しない男性患者も数多くいます。

問題は女性です。人種を問わず、男性よりも動脈硬化性疾患になりにくいので、たとえ脂質異常症であっても、それを薬で治療するメリットが少ないと考えられているからです。薬には、稀とはいえ副作用の危険もあるので、メリットがはっきりしない中での使用には慎重でなければなりません。

日本人の場合、女性だけでなく男性でさえ、欧米人に比べ心臓の血管病の発症率が4分の1程度しかないので、女性の場合には薬のメリットがより現れにくい傾向があります。

そのため、薬を用いた女性の脂質異常症治療に対しては、まだ賛否両論があります。しかし、今の段階でもはっきりしていることもいくつかあります。

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ひとつは、薬を用いない食事療法と運動療法の大切さです。食事療法と運動療法は医師の管理下で進める限り副作用はなく、悪玉コレステロールと中性脂肪を下げ、善玉コレステロールを上げというメリットのみを得られます。

もうひとつは、脂質異常症以外にも動脈硬化を早める原因を持っている場合の薬の有効性です。とくに糖尿病がある場合、女性でも薬を用いるメリットがはっきりしています。

また、すでに一度、血管病の発作を起こしたことがあり、その再発を予防する二次予防では、薬による血清脂質コントロールは欠かせません。

参考:病気別ガイド【脂質異常症(高脂血症)】


(2008/04/25)
(ku)

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