冬の寒さも過ぎ、夏の暑さにはまだ間のあるこの季節は、1年のうちでも寝心地の良い季節といわれています。また、4月は節目の月。寝つきが悪い、夜中に目が覚める、日中とても眠くなるといったことが思い当たるようなら、一度睡眠習慣を見直してみましょう。
睡眠には、からだだけは眠っていて脳は起きているレム睡眠と、からだも脳も眠っているノンレム睡眠とに分かれます。そして、ノンレム睡眠の中にも深い眠りと浅い眠りがあります。この深いノンレム睡眠は、“朝起きて夜寝る”という普通の生活をしている場合、午後10時~午前3時くらいの時間帯に訪れるといわれ、この時間帯にどれだけ眠るかで睡眠の質が決まります。
睡眠の質を高めるには、この時間帯に眠くなる習慣をつける必要があります。そのためにまず、以下のことから始めてみましょう。
平日、休日の区別なく毎日決まった時間に起きる
日中は活動的にすごし、夜はのんびりすごす
昼寝をする場合は昼食後の15~30分程度まで
寝酒をホットミルクなどに変える
まず、夜決まった時間に寝るためには、朝決まった時間に起きることが前提となります。そして、日中にからだも頭もしっかり使い、ある程度疲労をためることも大切です。眠気はからだと頭からの、「疲れたので休みます」というサインでもあります。そのため、長い昼寝で一度からだと頭を休めてしまうと、その分夜寝る時間が後ろにずれてしまいます。また、寝つきが悪いからと寝酒の習慣がある人も要注意です。たしかに、アルコールは脳をリラックス(麻痺)させ眠気を誘います。しかし一方で、眠りを浅くして目を覚ましやすくしてしまいます。
人の一生の、約3分の1を占める睡眠。もしそれが充実したものでないとしたら、とてももったいないことです。よい眠りは、明日への活力です。できるところから、睡眠習慣の改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。