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過活動膀胱

どんな病気?
このコーナーで以前「過敏性腸症候群」という病気を取り上げましたね。過敏性腸症候群は、急におなかが痛くなったり、便意を突然催して、慌ててトイレ駆け込むということが頻繁に起きる病気でした。原因はまだはっきりしていないものの、病名どおり、腸が敏感になり過ぎているため、ちょっとした刺激でぜん動運動が起こってしまうのではないかと考えられています。

今回取り上げる「過活動膀胱」は、これに少し似ていて、尿意が頻繁に起きて「頻尿」になる病気です。尿意をいつ催すかが不安で、日常生活に支障が現れたり、患者さんによってはトイレに行くのが間に合わず尿漏れ(尿失禁)してしまう方もいます。

このような症状に悩まされている方が実は国内に800万人以上もいることが最近の調査でわっています。ただし、そのすべてが過活動膀胱というわけではありません。膀胱炎や膀胱結石、前立腺肥大症、腹圧性尿失禁、泌尿器のがん、糖尿病、高血圧の薬の副作用など、いろいろな原因が考えられます。これらの考えられる原因をすべて除外し、これといった理由がないのに頻尿が続くのが過活動膀胱です。つまり、詳しい原因がよくわからない病気だということです。

詳しい原因はよくわからないのですが、頻尿になる直接的な理由は、尿を溜める臓器である膀胱が、その中にまだ尿がそれほど溜まっていないのに収縮してしまうことです。膀胱内に溜まった尿の量を感知するセンサーが敏感になり過ぎている可能性や自律神経の乱れなどの影響が考えられています。

ただ、過活動膀胱という病気そのものは、命に関わったり、からだに障害が起きるような深刻な病気ではありません。頻尿、尿失禁といった症状はつらいものですが、最近は良い治療薬も出てきましたので、そんなに心配しなくても大丈夫です。

数字で見る過活動膀胱


過活動膀胱の予防と治療
過活動膀胱はまだ原因がよくわかってないので、確実に効果的な予防法もよくわかっていません。ここでは治療や対処法について話を進めます。

頻尿という症状があるとき、医師はまず、頻尿を起こす可能性のある病気(「どんな病気?」の中で挙げた、膀胱炎や膀胱結石、前立腺肥大症、腹圧性尿失禁、泌尿器のがん、糖尿病など)や、薬の副作用の可能性を調べます。超音波で膀胱内の尿量を調べる検査もよく行われます。もし、排尿直後にも尿が溜まっているのであれば、泌尿器の病気の可能性が高いと考えられます。

これといった原因が見当たらない場合に、過活動膀胱として対処・治療することになります。まず、水分摂取量が過剰でないかチェックしてみましょう。近年、「ドロドロ血液の予防に」といって、水分をたくさんとっている人が増えています。しかし、からだの中の水分が十分あるときに水を飲んでも、それは尿になるだけです。からだが脱水の状態にない限り、たくさん飲んだからといって'血液サラサラ'になるわけではありません。

薬による治療としては、膀胱の収縮を抑制する抗コリン薬があります。抗コリン薬は不快な副作用が多いのですが、近年、膀胱の筋肉だけに選択的に作用し、副作用が少ない抗コリン薬が登場して、よく処方されるようになってきました。

このほか、トイレを少しがまんするのも一つの方法です。尿が溜まっていない状態での排尿を繰り返していると、次第に膀胱が小さくなってしまうと考えられるからです。逆に尿意をがまんすると、膀胱の蓄尿量が増えていきます。

また、骨盤底筋を鍛えるトレーニングも効果があるとされています。横になったり椅子に座った状態で、おなかや腰の体表面の筋肉は動かさずに、尿道や肛門、腟をおなかの中に引き込むように力を入れる動作を繰り返すトレーニング法です。

こうした治療で症状はかなり改善すると思いますが、どうしても尿失禁が心配な場合は、尿漏れ防止パットやオムツを使いましょう。使い始めるまでは抵抗があると思います。しかし一度使うとその安心感は抜群です。もちろん外見からはほとんどわかりません。「もっと早くから使っていればよかった」という患者さんも少なくありません。

さらに詳しく知りたい方は
日本排尿機能学会
(2009/10/23)
(ku)

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