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花粉症

どんな病気?
春の桜前線に夏入り前の梅雨前線、そして秋の紅葉前線など、日本には四季折々の気候と関係した風物詩のような「○○前線」という言葉があります。「明日から気温がぐっと下がり、紅葉前線は東北地方から関東北部の山ぞいへと広がることでしょう」とテレビが言うのを聞くと、「ああもう秋も深まってきたんだな」と感傷的になったりします。

このような美しい風物詩に、最近、とても迷惑な前線が加わり、日本の春に定着してしまいました。いち早く春の到来を告げる「花粉前線」です。天気予報の花粉飛散予測を見て、身構える思いで春を迎える方も少なくないことでしょう。

この時期、スギ花粉の飛散によって花粉症になる方が国民の20パーセント前後にのぼると推測されています。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、かゆみ目、涙目などがその症状です。これらは花粉に対するアレルギーによるもので、医学的には「季節性アレルギー性鼻炎・結膜炎」と呼ばれます。

アレルギーとは、本来はからだに害のある細菌やウイルスを排除するための免疫機構が過剰に反応してしまって、かえってからだに悪影響を及ぼす病気のことです。からだにさして害のない花粉に対する見当はずれの免疫反応が、花粉症ということです。

アレルギー反応は、抗原(アレルギー反応を引き起こす原因物質。アレルゲン)がからだに入るとすぐ症状が現れる反応と、やや時間がたってから現れる反応があります。花粉が舞う季節、戸外に出た途端にくしゃみが出るばかりでなく、帰宅してからも症状が出て悩まされるのはそのためです。

国内で花粉に対するアレルギーをもつ人が、なぜこれほど増えたのか、その理由は正確にはわかっていません。戦後各地に植林されたスギが成長し、同時に海外からの安価な木材輸入が増えた結果、それらのスギが手入れされないまま花粉を大量に飛ばしていることが大きな原因と考えられていますが、そのほかにも大気汚染の影響、アスファルト舗装が増えて花粉が地面に溜まりやすくなった影響、感染症が減った分、勢い余った免疫機構がアレルギーを起こしやすくなっている可能性なども言われています。

なお、花粉症というとスギ花粉が有名ですが、ヒノキやカモガヤ、ブタクサなどが原因の患者さんもいます。それぞれの花粉の飛散時期によって症状の現れる時期が異なりますので注意が必要です。

数字で見る花粉症

花粉症の予防と治療
どんな人が花粉症になりやすいのかがまだはっきりわかっていないので、花粉症の予防法もよくわかっていません。ただ、花粉症は花粉をアレルゲンとするアレルギーですから、花粉にさらされなければ発病しません。また、すでに花粉症になっている患者さんでも、花粉がごく少量なら症状は現れないか軽症ですみます。ですから花粉症の予防や治療には、花粉が飛散しないどこか遠い土地で暮らせばよい、ということになります。

しかし、国内にそのような土地はあまり見当たりません。花粉症の予防・治療のために海外に引っ越すというのも現実的ではありません。そこで、日々の生活でなるべく花粉にさらされないような工夫をすることになります。そのためのポイントを挙げましょう。

(1)外出時にはマスクにメガネ(なるべくゴーグルタイプ)、帽子をつけ、花粉が付着しにくい素材の衣服を着用。(2)帰宅時には玄関先で帽子や衣服をはたいてから入室し、早めにうがい、洗眼、洗髪を。(3)家の窓を閉め、洗濯物や布団は室内の窓際で干す。(4)室内は水拭き掃除で花粉を減らす。(5)湿度が高いほうが花粉が飛びにくいので、できれば加湿器を使う。空気清浄器を使う場合は床に置くタイプ(壁掛けタイプでは花粉が宙に舞ってしまう)。(6)花粉飛散情報を毎日チェックし、飛散量が多い日は、これらの対策をよりしっかりと。(7)睡眠を十分にとると症状が軽くなる――。

こうした工夫に加え、市販の目薬や点鼻薬、飲み薬などを薬剤師に相談のうえ使用するのも良い方法です。ただ、市販薬にも副作用はありますから、数週間の長期にわたって使用し続けるのはあまりお勧めできません。一度、耳鼻科や眼科で診察を受けてください。

なお、アレルギーの飲み薬は、服用を開始してから効果が現れるまで2週間ほどかかりますし、一度症状が出てからだと治療効果が十分発揮されないことがあります。花粉のニュースが話題になり始めたら症状が現れ始める前に受診したほうが、そのシーズンを楽に過ごせるのではないかと思います。

薬以外の治療法として、減感作療法と手術治療があります。減感作療法は、アレルゲンを注射などでごく少量ずつ体内に入れ、その量を少しずつ増やしからだをアレルゲンに慣れさせる方法で、7割ぐらいの患者さんに有効です。成功した場合は花粉症に悩まされなくなりますが、治療が終わるまで数年かかり、その間は花粉症シーズン以外でも定期的に通院を続けなければなりません。手術治療は、鼻の中の粘膜が病的に変化してしまっていて、それが薬による治療の効果を妨げている場合に検討されます。減感作療法も手術治療も、アレルギー科や耳鼻科の専門医が行う治療法です。

さらに詳しく知りたい方は
日本アレルギー学会
日本耳鼻咽喉科学会
日本眼科学会
日本眼科医会
厚生省労働「花粉症特集」のページ
病気別BEST100サイト【花粉症】

(2009/01/26)
(ku)

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