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うつ病(気分障害)

どんな病気?
日本では毎年3万人前後の方が自殺で亡くなっています。非常に悲しいことです。自殺したご本人はもちろん一番つらかったのだと思いますが、残されたご家族や友人も、長い間、つらくて悲しい思いとともに生きていくことになります。

自殺には、いろいろな原因があるのでしょう。しかし、多くのケースでうつ病が関係していると考えられています。ということは、もし、うつ病についての正しい情報が社会に広まり、治療を受ける人が増えれば、自殺者数は減りますし、残されて悲しい思いとともに生きる人も減ると言えます。なぜなら、うつ病は、必ず治せる病気だからです。

うつ病というと、いまだに「精神的に弱い人がかかる特殊な病気」だと誤解している人が少なくないようですが、実際には、人口の2割前後が生涯に一度はかかると言われ、決してまれではありません。また最近の研究では、発病に脳の中の化学的な物質の量が関係していることが示されています。つまり“精神的な強さ”とは関係なしに、誰でもかかる可能性があるということです。そもそも“精神的な強さ”というのは、状況次第でたびたび大きく変化する漠然とした、あまりあてにならないものです。

うつ病は、医学的には「気分(感情)障害」という名前で分類される病気です。本来なら楽しいはずのことが楽しくなくなる、身の回りの現実に実感が沸かないなど、感情面の障害が起き、そのためにやる気が出なくなったり、作業の能率が下がったりします。加えて、眠れない、朝早く目覚めてしまう、食欲がない、頭が重い、めまいが続くといった、からだの症状もよく現れます。

このような状態でも、患者さん自身は「病気なのだから仕方ない」とは考えずに、「こんなことでは駄目だ。もっと頑張らなければ」と思いがちです。そのために焦ったり、自分が力のない人間に思えて強い不安に襲われたりして、状態が余計悪化してしまうことが少なくありません。やがて心もからだも疲れ果て、「もう生きていても仕方がない」と、自殺が頭に浮かぶことがあると考えられます。

なぜ気分が障害されるのか(うつ病になるのか)、その原因ははっきりとはわかっていませんが、多くのからだの病気と同じように、病気になりやすい遺伝的な素因があり、それに環境因子が加わることで発病すると考えられます。環境因子とは、例えば親しい人との死別・離別、職場のリストラ、定年、過労によるストレスなど、さまざまなことが該当します。

なお「気分障害」はうつ病が大半を占めていますが、うつ病と反対の「躁病」や、うつと躁を繰り返す「躁うつ病」も含まれます。

数字で見るうつ病(気分障害)

うつ病(気分障害)の予防と治療

うつ病の治療で大切なことは、まず第一に、うつ病という病気を正しく理解する、ということです。うつ病は、脳の中の化学的な情報伝達物質(セロトニンなど)の量の変化が影響して発病する病気です。患者さんの‘精神的な弱さ’を表すものではありません。

第二に、早期発見・早期治療が大切だという点です。うつ病は最悪の場合、死(自殺)に至る病気です。‘心のかぜ’と、軽く考えていてよい病気ではありません。

「うつ病ではないか」と思ったら、すぐに医師の診察を受けてください。うつ病以外の病気でうつ病と同じような症状が現れることもあるので(例えば甲状腺機能低下症や更年期障害、何かの薬の副作用など)、それを早期発見するのにも役立ちます。

なお、うつ病のひとつのタイプに、感情の障害や意欲の喪失はあまりなく、からだの不調が目立つ「仮面うつ」と呼ばれるタイプもあります。また、高齢者の場合は、認知機能障害(認知症)と間違われることもあります。こうした変化にご本人が気付いた場合はもちろん、ご家族などの周囲の方が、以前との違和感を感じた場合、ぜひ受診を勧めてください。

第三に大切なことは、うつ病は治る病気だという認識を持つことです。もちろん、治療を始めてしばらくは、治りかけたと思ったらまたひどくなるといった、症状の一進一退はあります。しかし、必ず治ります。治るまで決して自殺しない、もし頭に自殺が思い浮かんだら、とにかく主治医に連絡をとる、このことだけは決して忘れないでください。

治療は十分に休息をとることが原則です。焦りは禁物です。しばらくして治療が軌道に乗れば、必ず以前の自分の状態に戻ります。近年は、副作用が少ない抗うつ薬が登場し、より治療を進めやすい環境が整っています。ただし、抗うつ薬にも即効性はないということを知っておいてください。2週間ぐらい服用を続けると、脳内の情報伝達物質が増え、少しずつ症状が良くなってきます。

治療期間中は重大な決定事項(例えば家のローンをどうするかといったことなど)は結論を急がず、しばらく先延ばしにしましょう。なお、治療が進み症状が気にならなくなったあとも再発を防ぐために、薬物療法を続けるケースもあります。

さらに詳しく知りたい方は
こころのくすり箱(グラクソ・スミスクライン)

(2008/03/24)
(ku)

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