が ん

どんな病気?
1981年に脳血管疾患を抜き、日本人の死因のトップになった「がん」は、その後さらに増え続け、現在では毎年30万人以上ががんで亡くなっています。生涯で誰でも一度は、本人または家族ががんを患う可能性がとても高いのです。しかも、がんはいまだに手強い病気で、しばしば患者さんの人生設計を大きく狂わせてしまいます。いったい、がんとはどんな病気なのでしょうか。

人間のからだは、約60兆個の細胞が集まって作られています。それぞれの細胞は、周りの細胞と歩調を合わせながら分裂を続け、自分の役割を果たしています。しかし、なんらかの原因で細胞の遺伝子が傷つき、細胞分裂の際にそれまでと異なる性質をもった細胞が生まれることがあります。そのように変異した細胞の一部は周囲との調和をとらず、増殖しようとします。これが、がんの始まりです。

最初のがん細胞が発生し、それが増殖を繰り返し検査で見つかるようになるまでには、10年以上の年月がかかると考えられています。しかし、それからは比較的短時間で大きくなり、転移の可能性も高くなります。だからこそ早期発見・早期治療が大切なのです。

数字で見るがん

がんの予防と治療
このような変異した細胞が発生する確率は、細胞分裂の回数が増えるほど高くなります。ですから高齢になるほどがんになりやすくなることは、ある面、仕方がないとも言えます。

しかし、細胞の変異を起きやすくしたり、変異した細胞の増殖を抑える作用を弱めてしまう要因があります。しかも、それらの要因の約6割が生活習慣に関係していることがわかってきました。そのため、がんも生活習慣病の一つに数えられているのです。

がん発生を促す生活習慣の中で、最も危険なのが喫煙です。肺や喉はもちろん、ほぼすべてのがん発生頻度を高くします。また、一緒に生活している家族のがん発生頻度も高くします。

食習慣も大切な要素です。新鮮な果物や野菜を多めにとり、量、栄養ともにバランスの良い食生活は、がんの予防につながります。塩分の多い食事は胃がん、アルコールの摂りすぎは食道がんの危険を高めます。

このような予防対策とともに、がんの早期発見のためにも定期的にがん検診を受けましょう。がんが小さく転移していないなら、高い確率で治癒できます。手術、薬物療法、放射線療法の3つが、現在のがん治療の中心です。

さらに詳しく知りたい方は
がん情報サービス(国立がんセンター)
がんになっても(アストラゼネカ)
(2007/10/31)
(ku)